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季節に合わせた着物の装い③

こんにちは。

前回に引き続き、今回も季節に合わせた着物の装いについてお話ししたいと思います。

今回は、季節の着物に合わせる帯や小物類についてです。

やはり着物と同じく、帯や小物類も季節に合わせて素材などを変える必要があります。

特に夏の着物には、夏の帯や小物を合わせるのが常識ですので、ここで素材や形状についても勉強しておきましょう。

単衣の着物は、初夏(6月)と初秋(9月)で多少装いが変わってくるのでこちらも確認しておいてください。

単衣(6月と9月に着る着物)

絽(ろ)・紗(しゃ)の夏物の帯、
9月は絽縮緬(ろちりめん)や絽紬(ろつむぎ)の帯
帯揚げ絽、紗、羅(ら)の夏物の帯揚げ
帯締め基本的にはどんな素材でもOK。
6月から9月は見た目が重いものは避ける
半衿白の絽のもの
長襦袢単衣袖のもの。または絽、紗、麻の素材の夏物。
足袋木綿の晒し

6月の単衣の着物には、基本夏物の帯を合わせますが、羅(ら)という一番織りが粗く、透け感の多いものはまだ避けるべきです。羅の帯は、盛夏に入ってから合わせるようにしましょう。

また、袷の季節ですが5月の暑い日などには単衣の着物に絽綴れ(ろつづれ)、紗袋(しゃぶくろ)などの、単衣用の帯を合わせるのが良いでしょう。

絽綴れとは、綴れ地に絽目(ろめ)という夏物の織物技法を通した縞模様の入った帯のことで、紗袋とは、紗(しゃ)という夏物の織物技法で織られた、格子模様が入った袋帯のことです。袋帯で裏地があるので、透けないものがほとんどです。また、袷用の帯でも薄手で色味が爽やかなものであれば合わせることができます。

9月の単衣の着物には、絽縮緬(ろちりめん)、絽紬(ろつむぎ)などの帯が適しています。絽縮緬は縮緬地、絽紬は紬地にそれぞれ絽目を通したものです。色味も少し落ち着いたものを合わせることで、6月とは違った単衣の魅力を引き出せます。

帯揚げですが、6月から9月までは、夏物を合わせます。

帯締めは、袷用のものでも平組(ひらぐみ)で細めのものや、淡い色味のものや涼やかな色味のものなら、単衣に合わせることができます。

半衿は白の絽のものが基本です。これは6月から9月まで共通で使えます。

長襦袢は、袖が単衣袖のものや、夏物を合わせます。

夏物(7月と8月の盛夏に着る着物)

絽、紗、羅、麻の夏用の帯
帯揚げ絽、紗、羅の夏の帯揚げ
帯締め透かし組という、夏物の帯揚げ。
または基本的にはどんな素材でもOKだが、
軽い素材のものや夏らしい色味のもの
半衿白の絽のもの。
長襦袢絽、紗、麻の素材の夏物。
足袋木綿の晒しまたは麻

夏物には、夏物の帯や小物を合わせるのが一般的です。

絽、紗の帯も帯芯が透けて見えるものや、透け感のあるものを使います。羅の帯は最も透け感が大きいため、盛夏に身に着けるのが適しています。しかし物によって多少のアレンジはできますので、気候や全体のコーディネートのバランスなどで考えてみましょう。

麻の帯はぱりっとしていで、涼しげな印象を与えてくれます。通気性や吸湿性に優れ、身に着ける方も軽くて涼しいのが特徴です。素材の特性から、お太鼓の形が決まりやすいのも嬉しいですね。

夏はなんといっても透け感のある素材を選び、周囲に涼しげな印象を与えるようなコーディネートを意識してみてください。

長襦袢も真っ白なものを選び、着物の下に透けて見えたときに涼感を感じさせるようにしましょう。

袷(10月から5月に着る着物)

唐織(からおり)、錦織(にしきおり)、
綴織(つづれおり)、塩瀬、紬など
帯揚げ綸子(りんず)、縮緬、ぼかし染め、絞りなど
帯締め基本的にはどんな素材でもOK。
袷用としては冠組(ゆるぎぐみ)、平組などが一般的。
季節が寒くなるにつれて、太めのものや色味が重たいものが合う。
半衿白の塩瀬のもの、柄付きや色付きのもの
長襦袢袷用の長襦袢(無双袖)のもの
足袋通年使える木綿の晒しか、冬場は裏地がネル素材になった暖かい物

袷の着物は一番着る時期が長いので、帯もさまざまな素材や織りのバリエーションがあります。季節を意識し、寒い季節にはより重たい素材や深い色味のものを合わせると、重厚感のある装いになります。帯締め、帯揚げも同様です。

その季節に合わせる帯の柄に関しては、前回の季節に合わせた着物の柄の部分も参考にしてみてください。

半衿は着物に合わせて淡い色や柄がついたものを合わせてもおしゃれです。

浴衣(盛夏の家庭着)

浴衣用の半幅帯(木綿・麻・絹・ポリエステル、キュプラなど)、
または兵児帯 
帯揚げなし。またはおしゃれ浴衣用のもの
(兵児帯素材のふわふわしたもの、絞りなど)
帯締めなし。またはおしゃれ浴衣用のもの
(造花などの飾りやワンポイントがついたもの)
半衿なし
長襦袢なし
足袋なし

浴衣は夏の家庭着ですので、帯も浴衣用の半幅帯、その他はつけないのが基本の着方です。

ですが、夏祭りや花火大会などに着ていく、おしゃれ浴衣の時はそれ用の帯締めや花飾りがセットでついている場合もあります。帯揚げも、兵児帯のような素材や絞りのものを合わせて着物感を出すことで、よりおしゃれに見えるように工夫されており、そういった着こなしを紹介している呉服店などもあります。

浴衣にはあまりかっちりとしたルールはないので、帯揚げや帯締めも薄い素材の小物なら合わせても違和感がなければよいと思います。透ける素材や、薄い色味のものでかわいらしくアレンジしてみるのもいいでしょう。

帯の例外

例外として、一年中使える帯もあります。

博多帯、木綿帯、半幅帯は季節を問わず一年中使える帯になります。これらは基本木綿、麻、ウールなどのカジュアルな着物に合わせます。

今回は季節に合わせた帯や小物の選び方についてお話してきました。

夏物は特に夏専用の帯や小物が必要なので、一式揃えるとなるとちょっと大変ですね。

しかしそれらをしっかりと身に着け、着物との調和がとれている夏物を上手に着こなしている人は見ていて爽やかだし、とても素敵ですよね。

最初は袷用の帯や小物からそろえるにしても、ぜひいずれは夏物にも挑戦していただきたいものです。

着物は着ることで自分も楽しめ、また綺麗な着物姿を見せることで、周りにも楽しさや嬉しさを与えてくれるものです。社交の場に着ていく場合は、人に見られるということを常に意識し、周囲にいい気持ちを持ってもらえるような装いを心がけたいですね。

それにはやはり帯や小物選びまで手を抜かず、その季節や着物に合うものを選ぶことが重要になってきます。

他の人の装いも参考にして、そのセレクトもだんだんと上手になっていけたらいいですね。

そしてその装いに自分で自信を持てるようになれば、もっと着物が楽しくなっていくと思いますよ。

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