和裁初心者向け|鯨尺を使った採寸方法とおすすめ道具&本

「和裁を始めたいけれど、鯨尺ってどうやって使うの?」
「着物のサイズはセンチ?それとも鯨尺?」
この記事では、初めて鯨尺を手にする初心者の方にもわかりやすく、鯨尺の使い方、着物の採寸方法、おすすめの道具や教材までを詳しく解説します。
鯨尺を使いこなして、着物仕立ての世界を楽しみましょう。

和裁における鯨尺の使い方(実践編)

鯨尺の基本と単位

鯨尺は和裁専用の尺で、1尺=約37.88cmです。
単位は「尺(しゃく)」「寸(すん)」「分(ぶ)」で表され、以下のように換算されます。

単位鯨尺での長さセンチ換算
1尺10寸約37.88cm
1寸10分約3.79cm
1分約0.379cm

鯨尺での測定に慣れておくことで、伝統的な寸法がスムーズに取れるようになります。

着物仕立てにおける鯨尺の使い方(採寸方法)

鯨尺でよく使うのは「裄丈」「身丈(着丈)」「袖丈」などです。ここでは特に重要な2つを解説します。

①裄丈(ゆきたけ)の測り方

裄丈は、首の付け根中央から肩を通り、手首までの長さです。
メジャーや尺差しを使って、身体の背面側から測ります。

②身丈(みたけ/着丈)の測り方

身丈は、肩の一番高い位置(または首の付け根)から、足元(くるぶし辺り)まで垂直に測ります。

反物(たんもの)の長さや幅を鯨尺で測る方法

一般的な反物の長さは、3丈4尺(約12.9m)前後です。
測定には、竹製の2尺差し(鯨尺の目盛りが入った定規)を用います。
反物を机に広げ、2尺差しを繰り返し送って長さを確認します。

  • 1反(たん)=30尺(約11.36m)
  • 1疋(ひき)=2反(約22.72m)

(参考:一般社団法人 日本和裁士会)

和裁用物差しの種類と選び方


和裁初心者にとって、使いやすい鯨尺を選ぶことが大切です。
以下の種類から、自分に合ったものを選びましょう。

竹製尺差し(鯨尺目盛り付き)

  • 一般的な和裁で用いられる定規。
  • 耐久性が高く、正確な目盛りが特徴。

鯨尺メジャー(巻尺)

  • 柔らかい布製・樹脂製で、人体の採寸に最適。
  • センチと鯨尺が両方記載されたものがおすすめ。

初心者におすすめの和裁道具・用品

初心者向けの使いやすい道具やセットをご紹介します。
鯨尺を手に入れたら、以下の道具も揃えておくと便利です。

  • 和裁用裁縫道具セット
    基本的な針・糸・ハサミなど必要な道具が揃っています。[Amazonリンク]
  • 鯨尺・センチ併記メジャー
    採寸がスムーズにできる便利なメジャーです。[Amazonリンク]
  • 竹製2尺尺差し(鯨尺目盛り)
    正確な裁断や採寸に役立つ必須アイテム。[Amazonリンク]

初心者向けおすすめの和裁本・動画教材

鯨尺を使った和裁の基本が学べる入門書と動画をご紹介します。

  • 『はじめての和裁の教科書 動画と図解でよくわかる! 浴衣の仕立て方』(書籍)
    和裁初心者でも単衣のゆかたが縫えるように、「動画付」で丁寧に解説。[Amazonリンク]
  • 『DVD付き いちばんやさしい和裁の基本』(書籍DVD付き)
    本だけではわかりにくい部分も、付属のDVDで確認することができるので安心。[Amazonリンク]

和裁初心者のよくある疑問(FAQ)

鯨尺とセンチ、どちらで測るべき?
和裁を本格的に行うなら鯨尺を覚えましょう。
ただし、慣れるまでは両方表示されたメジャーを使うのがベストです。
採寸時に間違えやすいポイントは?
特に裄丈は「首の中央から肩、肩から手首」というラインがずれると誤差が生じやすいです。
必ず誰かに測ってもらい、正確な位置を確認しましょう。
初心者でもすぐ鯨尺を使えるようになる?
鯨尺メジャーや両面表示の尺差しを使って、最初はセンチと比較しながら繰り返し測定してみましょう。
数回測ればすぐに感覚が掴めます。

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参考文献・引用