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たとう紙について

こんにちは。今回は「たとう紙」についてお話ししたいと思います。

たとう紙とは?

「たとう紙」は、着物を着る方なら、一度は目にしたことがあると思います。

しかし、正しい役割を知らなかったり、正しい使い方をしていなかったりする方は意外と多いです。
着物を着る上で、切っても切り離せないアイテムであるたとう紙とは、一体どんなもので、どんな役割があるのでしょうか?

着物を購入した際に、着物が包まれている大きい紙がありますが、これがたとう紙と呼ばれるものです。

たとう紙とは、着物を包む紙の事で、着物を保管する際に使います。
たとう紙は漢字では「多当紙」「畳紙」とも書き、地域によって呼び方が変わります。関西地方では「文庫紙」と呼ばれることが多いようです。
これは着物を着付ける際に、これから着る着物を置く紙のことを「衣装敷き」と呼びますが、関西ではこれを「たとう紙」と呼ぶことが多く、それと区別するために「文庫紙」と呼ぶようになったという説もあります。

たとう紙の役割

まず、たとう紙の役割についてご紹介します。
たとう紙の素材は和紙でできていて、和紙は吸湿性に優れているので、着物の湿気を吸い取ってくれます。
着物を着ると、人の汗や外気から着物に湿気がこもりますが、これが脱いだ後に陰干ししても、完全に取り切れないことがあります。たとう紙には、その湿気を吸収し、着物をカビから防いでくれる役割があります。
また、和紙にはハリがあり中で着物がずれにくいため、着物を平らに保管するのに適していて、シワが付きにいといったメリットもあります。

たとう紙の種類

たとう紙の種類ですが、大まかには着物2つ折り用(長さ約87cmまたは83cm)、着物3つ折り用(長さ約64cm)袋帯用(長さ約55cm)の3種類があります。
着物を入れるのには、2つ折り用が一番折りジワを防ぐことができますが、長さが通常の洋服ダンスだと入らないことが多いです。和服用の箪笥をお持ちでない方は、3つ折り用が使い勝手がいいかもしれません。
また、白い紙だけでできている物と、楕円形の穴が開いていてそこにフィルムが貼ってある「窓付き」のものがあります。「窓付き」は、たとう紙を開けなくても、中にどんな着物が入っているかわかるためとても便利です。しかし、紙だけのものよりお値段が張るというデメリットもあります。

たとう紙の購入方法

購入方法は、呉服屋さんはもちろん、ネットショップでも多数販売しています。最初の1枚は、呉服屋さんで着物を購入したときに付いてくることがほとんどです。
お近くに呉服屋さんがあればそこで購入してもいいですが、結構かさばるので持ち運びが大変、という方はネットショップで購入し、家まで宅配してもらう方法が便利です。

利用時の注意点

次に、利用時の注意点です。
まず、たとう紙の中に薄紙が入っていることが多いですが、こちらには糊がついており、その糊を餌にしようと虫が寄ってきやすくなりますので、はずしてしまいましょう。この薄紙は、呉服屋さんで着物を渡す際に見栄えをよくするためについている物なので、保管には必要ありません。
着物を大切に保管するためにも、こちらはきちんと守って下さいね。

そして、たとう紙1枚に包む着物は、1枚だけにすることです。
他の着物と一緒に包んでしまうと、それぞれの湿気も移りやすく、カビも着物を通して繁殖してしまいます。どちらかの着物に少しでも難があると、もう一方の着物も台無しになってしまいますので、気を付けましょう。
特にウールの着物は虫を寄せ付けやすいので、絶対に正絹の着物とは一緒に包まないようにしてください。できれば、ウールの着物とその他の着物とは、保管場所も分けておくのが望ましいです。

たとう紙の寿命

そしてたとう紙には寿命があり、一般的には1~2年といわれていますので、状態をこまめにチェックし、期限が来たら新しいものに交換をしましょう。
理想は1年に1回、交換することをおすすめします。
もちろんそれ未満でも、たとう紙に黄ばみが出ていたり、湿気を吸って膨張したりしているような場合には、早めに交換した方がいいでしょう。
交換の時期ですが、7月上旬~下旬の梅雨明けした時期か、空気が乾燥してくる10月頃がよいとされています。ご自分で交換時期を決め、必ずその時期に変えると決めておくといいと思います。その時に、着物も一緒に虫干ししておくとさらに安心ですね。

いかがでしたか?たとう紙の役割や購入方法、利用時の注意点などについてお話してきました。たとう紙は、着物を湿気から守ってくれ、着物を長く美しく保ってくれるとても大事なアイテムですね。
昔から日本には、「大事なものを紙に包んで渡す」という文化があり、たとう紙のはじまりもこれとされていますが、そんな素敵な日本文化を敬いつつ、便利で合理的な保管方式であるたとう紙をきちんと活用したいものです。
ぜひ正しい使い方を覚え、ご自分の大事な着物を守ってあげてくださいね。